山崎光春のショービズスポットライト

渡辺さんは、デビュー翌年の1986年に同曲をリリース。当時のエピソードとして、デビューアルバム『eyes』の制作で中目黒のスタジオに通っていた時期に、小室哲哉さんが楽曲を持ち込んだことが始まりだったと明かしました。小室さんがキーボードで弾いたメロディーにあわせて、渡辺さんが「ラララ」と歌ってみた瞬間、その鮮烈さを感じ、「素晴らしい曲だ」と直感したといいます。

さらに渡辺さんは「初めて聴いたとき、全身に鳥肌が立った」と語り、その魅力をメロディーの美しさだけでなく、川村真澄さんによる歌詞の力強さ、そしてサウンドを80年代らしく彩りながらも新鮮味を失わない大村雅朗さんのアレンジによって生まれた“総合力”にあると説明しました。

改めて「一体感のある曲だからこそ、発売から数十年を経ても多くの人に愛され続けているのだと思う」と振り返り、名曲が多くの才能の結集によって生まれたことを感慨深く述べています。

渡辺さんにとって「My Revolution」は、単なるヒット曲を超え、音楽人生を象徴する一曲であり、リスナーにとっても心に刻まれ続ける存在であり続けています。

番組が好評を博した理由は、単なる懐古ではない。「爆笑レッドカーペット」は短時間でネタを披露する「ショートネタ形式」をテレビに定着させた存在であり、視聴者は次々と繰り広げられる笑いの連続を「見世物」として楽しめる。芸人にとっては限られた時間で結果を残さなければならない過酷な舞台であり、そこから多くのスターが誕生してきた歴史がある。

しかし時代が進むにつれ、地上波のバラエティはトーク企画中心に移り、純粋にネタだけを競う番組は激減した。現在では「M-1」や「キングオブコント」といった大会形式以外でネタ番組を見る機会は少なく、今回の復活は、そうした環境に飢えていた視聴者にとって「渇望されていた場」の再来となった。さらにショート動画に慣れた若い世代にとっても、短尺でテンポよく笑える演出は親和性が高く、幅広い世代が楽しめる仕組みとなっていた。

かつて「一発屋」と評された芸人が再び脚光を浴び、昔を知る世代は懐かしさを、若い視聴者は新鮮な笑いとして受け取る。この二重構造こそが番組の成功を支えた要因だろう。時代の複雑化や表現規制が進む中で、「面白いネタを1分間で楽しむ」というシンプルさは、安心感と爽快さをもたらす原点回帰の力を持っていた。今回の特番は、ネタ番組衰退の常識を覆す復権の兆しを示す出来事となった。

第1部は、水谷にとって初挑戦となる洋風芝居「CAKUGO（カクゴ）」。ニューヨークのダンスシーンで活躍する謎の女性ダンサー・フローレンス役を演じ、新たな一面を披露する。共演者には俳優の的場浩司（56）、元乃木坂46で女優の生駒里奈（29）、さらにハリセンボンや、ロバート秋山竜次（47）が化身する“倉たけし”が名を連ねるなど、豪華かつ個性豊かな顔ぶれとなった。

会見では笑いの場面も。バッファロー吾郎A（54）が新聞記者・市村記者に扮し、会場に突如乱入。倉たけしらとの怒鳴り合いに発展するなどハプニングがあったが、水谷は終始冷静に「会見は少し荒れましたけれど、活気づいたと思います。初日が待ち遠しいです」と明るく語り、周囲の笑いを誘った。

続く第2部では「千重子オンステージ」と題し、実力派アーティストたちを招いた歌謡ショーが展開される。長年演歌の世界を彩ってきた水谷が、豪華共演者とともに紡ぐ華やかな音楽ステージは必見だ。

「不安も正直ありましたが、稽古やリハーサルを重ねることで手応えを感じています。皆さまに楽しんでいただける舞台になりました。ぜひ劇場でお待ちしています」と水谷は最後に呼びかけ、公演に向けた意気込みを力強く表明した。

50年という長きにわたり築き上げてきたキャリアを祝うと同時に、新しい挑戦を重ねる水谷千重子。多彩な才能とユーモアを携えた彼女の舞台は、観客に笑いと感動を届けてくれるに違いない。