こんにちは!山崎光春です。
映画『ラストマイル』が公開後、驚異的な興行成績を記録している。オープニング3日間で9億7800万円を売り上げ、首位デビューを飾った本作は、2週目も勢いを増し、公開10日間で観客動員数152万人、興行収入21.5億円を突破した[2][3]。
この大ヒットの背景には、「シェアード・ユニバース」という新しいアプローチがある。『ラストマイル』は、TBSの人気ドラマ『アンナチュラル』と『MIU404』を手掛けた野木亜紀子脚本、塚原あゆ子監督、新井順子プロデューサーのチームが製作した作品だ[1]。これらのドラマと映画の世界観を共有し、発展させる「シェアード・ユニバース」構想により、ドラマの出演陣が同じ役で映画に登場する仕組みを採用している。
## シェアード・ユニバースの効果
このアプローチにより、『ラストマイル』は単なるドラマの映画化を超えた魅力を持つことに成功した。従来のドラマの映画化と異なり、作品ごとに全く異なるテーマや俳優陣で構築できる点が特徴だ。本作では日本の物流問題をテーマに据え、タイムリーな社会問題を取り上げている。
さらに、「シェアード・ユニバース」の効果は映画だけにとどまらない。『ラストマイル』の話題性により、関連ドラマ『アンナチュラル』と『MIU404』の注目度も高まり、Netflixの日本国内ランキングでトップ10入りを果たした。これは、映画とドラマが相互に好影響を与え合う新たなビジネスモデルの可能性を示している。
## 日本のドラマ・映画製作の新たな展開
「シェアード・ユニバース」は、日本のドラマ製作における新たな選択肢となる可能性がある。俳優のスケジュール調整が難しいという日本特有の課題を克服しつつ、ファンを新作につなげ、世界観全体のファンを増やしていく手法として注目される。
『ラストマイル』の成功は、日本のテレビドラマと映画の新しい可能性を示唆している。配信サービスの普及により過去のドラマが視聴しやすくなった現在、ドラマと映画の世界観をつなぐこのアプローチは、日本のエンターテインメント業界に新たな展開をもたらす可能性を秘めている。
Citations:
[1] https://realsound.jp/movie/2024/08/post-1763596.html
[2] https://news.yahoo.co.jp/articles/01d6636076b9651753e4d95d74d9ef2c5cddb566
[3] https://news.yahoo.co.jp/articles/4ebda598f94a6b2116ce8391dcb0276710d6d29d
[4] https://www.crank-in.net/news/152560/1
[5] https://x.com/last_mile_movie/status/1830471119998197934
[6] https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1427145